【小説のネタの見つけ方】知らない世界を覗き込む 20180626_054935

小説の書き方-プロ小説家が教えます サムネイル 小説のネタの見つけ方

小説のネタが無い、ネタが無い、いう話を良く聞きます。

 

私としては、ネタが無いなら書かなければいいじゃない?

と言いたいのですが

それでも書きたい人のために、

私のネタの拾いかたの一つを書いてみます。

 

『ネタ』は『ネタ』として転がってはいない。

『ネタが無い』というかたは

『ネタ』を探してるんだと思うんです。

 

『ネタ』なんてどこにも転がっていない、ということに

まず、気づきましょう。

 

ニュートンが『リンゴが落ちた』のを見て

万有引力の法則を思い付いたというのは有名です。

 

ニュートンにとっては『リンゴが落ちた』のは『ネタ』だったのですよね?

では、あなたにとって『リンゴ』ってネタですか?

 

『ネタ』の定義をしよう。

ネタとは?

 

私にとっての『ネタ』とは

『書きたい!』と思わせた『一連の流れ』。

 

たとえば、この前私は二階の自室で吐きそうになって

トイレまで走る間の5秒ほどの間

頭の中では自分のしていることをこんな風に文章にしていました。

 

突然吐き気が込み上がってきたから、口を押さえたけど、納まりそうになかったから、慌ててベッドを降りて、床に散乱していた書類で滑りそうになるのを、ベッド枠を持って体を支えながら走り、ちょっとしまっていた襖を斜めになって抜け、階段の手すりを右手で持って、ぶら下がるようにこけ掛けながら、壁にぶつかりながら、とにかくトイレに走った。

走りながら、吐き気を覚えながらもこれぐらいの文章が浮かんで

トイレから帰って来てからテキストにして残すとか

こういうのを普通にするわけです。

 

この文章を小説で使うかというとそうではないのです。

 

『今、自分がしたこと』を『テキスト化できるか?』という問題なのですよね?

 

『ネタがない』という人は

元々が『すべてをテキスト化できるのか?』ということを考えてみてください。

 

あなたのテキスト化能力でテキスト化できないネタは

あなたにとってネタではないんです。

 

だからこそ、普通は『作家はなんでも知っていた方がいい』わけですね。

 

作家は自分の作品の神であり、作品は神以上にならない。

あなたはどんな話を書きたいですか?

 

冒険? 恋愛? サラリーマンの悲哀?

古代エジプトの波瀾万丈の王様の生涯?

 

それを書きたい場合、『そのこと』について

あなたはどれだけ知っていますか?

 

小説を書くために体験を詰む方がよいのか

その場合、小説を書くのと、体験をするのはどちらが先か。

たまにこういうことを聞かれます。

 

体験しないと書けないと思っている人は、体験を先にすればいいです。

ただ、小説を書くために体験するのではなく

体験したから、それを小説にするのです。

 

サスペンス小説を書く作家さんが人殺しをしていますか?

ファンタジー世界を描く作家さんが、パラレルワールドでそのファンタジー世界に行ったことがありますか?

漫画『ワンピース』の世界はこの地球上に存在しないけれど、描かれていますよね?

 

殆どの作品に関して、『体験』はそこまで重要ではないのです。

ただ、『人間の情動』という意味では、『体験』は重要です。

 

特に、想像力が少ない場合、ブランコから落ちてこけてみないと

ブランコから落ちてこけたことを書けない人が多いでしょう。

 

女性の半分ぐらいは、生理痛が軽いようです。

生理痛が重たい人は、軽い人のことはわかります。

『苦しくないんだな』ということはわかりますよね?

 

軽い人は重たい人のことを嘘つき呼ばわりすることもあります。

「生理なんてそんなつらいわけない」と、私は言われて育ちました。

実の母親から、ずっと、生理のたびに、嘘つき呼ばわりされました。

 

結果的に、子宮が凄く後屈していて、お医者さんから

『これ、すごい生理痛いやろ。手術で治せるるかもしらんけどどうする?』

といわれるほどだということが実証されて

母は何もいわなくなりました。

 

私は、中学生の頃から、第三頸椎が浮いていて、

変な姿勢を取ると一時間ほどで首がしびれる状態でした。

「今すぐ手術せんならんわけじゃないけど、一生薬呑む?」

と言われて、薬も飲まず、姿勢を正すことで痛みを軽減してきました。

 

麻酔は効くのですが、痛み止めの飲み薬が聞かないことが多く

歯の手術をしたあと、帰りの電車の中で麻酔が切れて

ボロボロ泣きながら途中下車してジュースを買って薬を飲んで

痛みが収まるまで座り込んでいたこともありました。

 

それでも、入院するほどのことはあまりなく

不健康と健康の境界線でいつものたうっていますw

 

私は常に『痛い方』にいたので

『痛いこと』はわかりますから、そちらの描写は辛辣になります。

 

骨折も三回しましたし、

高校のときに腱鞘炎が出て両腕ミイラになっていましたし

(手術するほどではなかった)

なんかいろいろ、病院にはお世話になっています。

 

健康な人は、この『痛み』がよく分からないのではないかと、いつも思います。

 

病気になれとか、怪我をしてみろ、というのではなく

『想像してほしい』わけです。

 

その想像力が無いから、

リンゴが落ちても、万有引力を思い付かないわけです。

 

『ネタ』は転がっていません。

あなたの体験の中から『書きたいこと』が『つながった』時に

『それがネタに「なる」』のです。

 

『想像力が少ない』と自覚しているなら、知識を増やせばいい。

想像でいくらでも書ける人がいます。

 

この地球に人類がいるんだから

他の星にも人類はいるだろう。

 

そう、『想像できる』から『宇宙人を描ける』のです。

 

でも、私の父は

『人類が居るのは宇宙で地球だけ』と言い切ります。

 

昔、テレビ番組名までは覚えていないのですが

大竹まことさんが「俺は見えないものは信じないから」

というようなことをおっしゃっていました。

「見えるもの以外信じない」だったかな?

 

とにかく、『可視化されたもの以外は存在しない』というような言い方でした。

 

私はその時、中学生だったでしょうか?

「酸素とか二酸化炭素とか大体の人間には見えないけど、その存在も無いんだ?」

と思ったのですね。

 

そして、『自分に見えないから無い』と言い切れることに

唖然としましたが

世界五分前仮説 – Wikipedia

↑こういう仮説があるのを見ると

『誰かが言ったから存在する』と考えるのも馬鹿なことだな、と思うようになりました。

 

見えない空間に酸素と二酸化炭素があるとか。

識らなくても人間、生きてきたわけですよね。

 

創作をしないのなら、知らないに越したことはないんです。

生きていくのに不要な知識はない方がラクですから。

 

ただ、作家なら、『知ってて知らないふりをする』のがよいのだな

と最近では思います。

 

分かるだけ知り尽くして、その中から、

『確実に知ってることだけ』で話を書いてしまう、ということです。

 

この年になるとよく笑えるネタがあります。

「このキャラ(OLぐらいの年齢)は凄く高級志向だから、全身二万円ぐらいでコーディネート」

そうだね、君には二万円は大金なんだろうね……

と、生暖かい気持ちになります。

 

別にそれが、OLに成り立ての主人公が奮発して贅沢したとかならいいのですが

世界有数の一流企業の社長が

「僕の隣に立つのなら一流の格好をしてもらわなければ困る」

と言って、二万円の服を買ってあげては駄目じゃないですか?

(こういうネタが商業誌にあったと、友人がすんごい笑いながら教えてくれました)

 

そこは、トータルコーディネート、1500万円ぐらいにしないと!

(宝石抜きで)

 

身の回り一メートルの話を書くのなら

別に知識を増やす必要はないのですが

少し背伸びした話を書きたいのなら、やっぱりそちらの知識は必要になります。

 

凄くおしゃれな色ガラスのランプ。

ではなく

ティファニーのステンドグラスでアースカラーのがあったのね。赤とかビビットなかわいいのしか知らなかったけど、これ素敵。

となると、一気に世界観が広がります。

 

ここらへんは好みにも寄りますので、長い方がいい、詳細なほうがいい、とは言えません。

最近の若い子だと、すらっと読みたいから、説明は少ない方がいいとか。

 

それはあなたが『誰を読者として設定するか』です。

 

ですが『知らないと書けない』のです。

想像を膨らませるにも『基礎知識』は必要です。

 

ニュートンは『もうすぐ万有引力』になるネタを持っていたから

リンゴが落ちたときに、『万有引力』のネタが確率したのです。

 

『ネタ』はやっぱり落ちてない。

『ネタ』を探すのではなく

『ネタをつなぐ』と考えましょう。

 

小説を飛び飛びで書いたら、その間がつなげない。

とよく聞きます。

 

『つなごう』と思うからつなげないのです。

 

小説を飛び飛びで書いたら

その『間をつなぐ』のではなく

『間にもう一つエピソードを入れる』のです。

 

『小説と小説の「間」』なんてものが、『存在しない』のです。

無い物を作ろうとしているからできないのです。

 

ネタも一緒です。

 

『ネタ』は落ちていません。

 

『ネタになるもの』が落ちているのです。

 

この地球上では『パンの木』以外にパンは生えていません。

パンがほしければ

  1. 小麦を作って
  2. 刈り取って
  3. 粉にして
  4. パンに加工する

のです。

 

ネタがほしければ

  1. 知識を増やして
  2. こんな感じの小説にしたいな、と思い付くまで
  3. それを育てて
  4. あとワンポイント! というときに
  5. そこを埋める知識が入った時

それが『ネタ』だと認識されるのです。

 

けっして、『ネタ』自体は落ちていません。

小麦が生えているのを見て、

『これをパンにしよう』と思ったことが

『パンのネタ』です。

 

パンは落ちてません。

ネタも落ちていません。

 

小説の書き方 ネタの拾い方 – YouTube

 

 

多くのネタがほしければ、知識を増やしましょう。

知識を増やすと言ってもどこから手をつけていいのか分からない場合は

まったく別分野の専門記事を読むといいです。

 

こんな世界があるんだ!

みたいなほど、あなたから遠いところです。

 

面白いサイトを見つけたので、紹介します。

TED Talks ←日本語字幕付き動画。

↑これはどういうところなのか?↓

TED (カンファレンス) – Wikipedia

 

とびきり遠くまで、一気に知識をとばせます。

 

楽しんで小説書いてください!

【この記事を書いた日 2018/06/26 7:33 】

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